わたしたちの思いOUR PHILOSOPHY

OUR HISTRYトミヤマの歩み

柿渋ひとすじに、
これまでも、これからも

柿渋の国内三大生産地のひとつ、京都山城地域で明治21年(1888年)に創業して以来、
私たちトミヤマは、日本が誇るミラクル発酵液ともいうべき「柿渋」ひと筋にものづくりを続けてきました。
発酵の恵みを暮らしに活かしてきた先人の知恵に学び、
山城地域の自然と共存しながら、私たちはこれからも柿渋の新たな可能性を切り拓き、
その価値を社会にお届けしていきたいと願っています。

  • 柿渋の本場、京都山城に
    根を下ろして130年

    宇治茶の一大産地である京都山城地域。ここにはかつて茶畑を霜から守る風よけとして、たくさんの渋柿の木が植えられていました。とくに多かったのが、タンニン豊富で生命力の強い「天王柿」という品種で、これが良質の柿渋の材料となりました。トミヤマは明治21年に加茂にて創業、多くの人が行き交う木津川六か浜のひとつ、船屋通りに店を構えました。しかしやがて石油化学製品の台頭に伴い、たくさんあった製造元は激減。さらに農作業の機械化が進む中、重機の進入を妨げる渋柿の木は茶畑から伐採されていきました。そんな中トミヤマはより広い土地を求め、1980年初頭に南山城村に工場を移転。国内でもわずか3社となった柿渋製造・販売元のひとつとして、柿渋の魅力を語り継ごうと努力を続けています。

  • 自然な暮らしを愛する
    人々の声に支えられて

    天然素材100%で作られる柿渋は、かつて日本の衣食住全般に活用されてきた必需品でした。先人たちが培ってきた、発酵の恵みを暮らしに活かす知恵。それが経済成長と引き換えに忘れ去られてしまうことに、私たちは危機感を覚えていました。しかし意外なことに1990年代に入ると、化学物質過敏症やシックハウス症候群に悩む方々から、「柿渋を住まいに使いたい」という声が寄せられるように。しかし柿渋をそのまま塗料として使うには、欠点もあります。そこで私たちは、柿渋の欠点をカバーした、安全で施工性の高い塗料の開発に取り組み、業界に先駆けて「柿渋ペイント」の販売を始めました。天然素材が醸し出す味わいと安心感が人気を呼び、今では重要文化財保全の保全修復や古民家再生を手がけるプロから、DIY を楽しむ方々にまで、ロングセラーとして親しまれています。

  • 受け継いだ技と革新の心で、
    柿渋の恵みを未来へ

    天然の果実をまるごと搾り、目に見えない菌の力を信じて発酵熟成を待つ。そんな柿渋づくりは、まさに人間が試される仕事。繊細な生きものを育てるように柿渋の声に耳を澄ませ、日々の気候や状況によって微妙に変わる発酵具合を見極めなければならず、柿渋から学ぶことは数知れません。そんな先祖代々受け継いだ技と経験を守る一方で、新しい技術を取り入れ、柿渋という素材から、時代が求める価値を引き出していくことも私たちの大切な役目。そのために私たちは研究機関や企業様と連携し、コスメや健康雑貨など、柿タンニンを活用した新しいものづくりにも積極的に取り組んでいます。

OUR VALUESトミヤマが選ばれるわけ

  • 安定品質

    トミヤマは長年の経験から柿渋に適した品種のみを厳選し、タンニン濃度がピークに達するタイミングで摘果・搾汁。生きものを育てるようにコンディションを見守りつつ、1~5年かけて発酵熟成させます。さらに熟成した柿渋を何種類か調合することで、バラつきのない安定品質を作り出しています。

  • 豊富な実績

    伝統製法でつくられるトミヤマの柿渋は、全国の施工会社や設計士・建築家などプロの方々に選ばれ、京都迎賓館をはじめ重要文化財の補修保全や古民家再生、新築住宅などに採用されています。またこれまで、染色家や和紙職人、家具職人など工芸に関わる方々からも数多くのご指名をいただいています。

  • 柿タンニンを化学・薬品分野にも

    トミヤマは、柿渋から抽出した縮合型高分子タンニンのご提供も行っております。化粧品の収れん材として、発酵食品の除タンパク剤として、あるいは重金属やアルカロイドなどの吸着剤として、多彩な用途が広がる天然由来の機能素材・柿タンニン。化学・薬品分野など幅広い分野でお役立てください。

耕作放棄地を再活用

OUR PROJECTトミヤマの渋柿植樹プロジェクト

かつては地元で豊富に収穫できていた渋柿の実ですが、このあたりの茶畑から渋柿の木が姿を消してしまったことにより、
近年は近隣だけでなく他府県からも渋柿を取り寄せる状況が続いています。
そんな中トミヤマは、柿渋にもっとも適した「天王柿」をもう一度増やそうと、2015年から植樹プロジェクトを開始。
目下、地元・南山城村と、滋賀県東近江地方の方々の協力のもと、耕作放棄地で渋柿が生育中です。

良質の柿渋づくりの原料を、
未来につないでいくために。

良質の柿渋づくりに欠かせないのが、タンニンを多く含む渋柿。国内にさまざまな渋柿品種が存在する中でも、トミヤマが最高の原材料と考えているのが、この地域特有の「天王柿」です。その実は直径約3センチほどと小さいながら、タンニン含有量は群を抜いています。かつては地元で豊富に収穫できたこの品種も、近年は収量が激減していることを憂慮したトミヤマが考えたのが、耕作放棄地に「天王柿」を植樹することでした。

地元・南山城村の農業委員会に
働きかけ、プロジェクトスタート。

まずは、年々増加する地元・南山城村の耕作放棄地に渋柿を植えることを、村の農業委員会にプレゼン。プロジェクト発足が決定すると、まずは木々が鬱蒼と生い茂る荒廃農地に重機を入れ、伐開するところからのスタート。賛同者の方々のご協力のもと、2015年と2016年の2年間で植樹された「天王柿」の木は540本にのぼりました。また、渋柿の接ぎ木も助成金で少し賄うことができました。イノシシや鹿による獣害もあり、その生育は簡単には進みませんが、今後に期待が広がります。

東近江地方の広大な土地にも
430本以上の「天王柿」が生育中。

滋賀県東近江地方の方々とのご縁は、2013年、県内で無垢材を扱う大工さんや設計士さんの集まりに呼ばれた時に、会のメンバーである設計士の寺居さんご夫妻と交わした会話がきっかけでした。後日、「東近江には耕作放棄地になっている田んぼがたくさんあるから、渋柿を植えてみたい。ほかにも賛同者がいるかもしれないので、声をかけてみる」とのご連絡があり、さまざまな方のご協力のもと2015年に植樹が始まりました。東近江は、「天王柿」の生育条件である寒暖差がしっかりとあり、収穫作業のしやすい平野でもあることから、今後の生育が楽しみです。